9月19日(月・祝)第514回例会のご案内 (2)
9月例会の出演者の一人、山本美樹子さん(ヴァイオリン)から次のメッセージが
届きました。今回も「愛好会ならでは」のプログラムを組んでいただきました。
↓山本さんからのメッセージです。
「音楽とは、もとより人の心に潤いを与え、幸せをもたらしてくれるものだと信じています。
とりわけモーツァルト(1756-91)の作品に接していると、生きる喜びや欲求がむくむくと湧いてきます。
それはまた、自分が音楽に生かされていることを再認識できる、稀有な時間でもあります。
本例会ではまず、彼の手掛けたピアノと弦楽器のための室内楽作品を3曲取り上げます。
多感な青年モーツァルトの詩情を内包する《クラヴィーアとヴァイオリンのためのソナタ》K.303(1778年)、同時期に着手したものの完成には至らなかった断片《クラヴィーアとチェロのためのアンダンティーノ》(Schroederによる補筆版)、同編成最後の作品にして後期の清澄な幸福感を湛えた《ピアノ三重奏曲》K.564(1788年)。
鍵盤楽器奏者モーツァルトが弦楽器とのアンサンブルで描き出そうとしたのは、いかなる美しい世界だったのでしょうか。それが立ち現れる瞬間を、私たちも大変楽しみにしています。
そして今回のもう一人の主役コルンゴルト(1897-1957)は、モーツァルトと比肩する大天才であり、人々に夢や笑顔を運んでくれる作曲家です。
「100年の時を経てモーツァルトが戻ってきた!」
11歳で書き上げられたデビュー作《雪だるま》に、オーストリアの楽壇は沸き立ったといいます。そこからわずか2年、満を持して出版された《ピアノ三重奏曲》作品1は、成熟した様式を示しながらも瑞々しく素直な感性と遊び心に溢れ、さらには20世紀の新しい音楽への展望をも垣間見せます。
少年コルンゴルトの探究心や冒険心に想いを馳せ、チャーミングにしてエネルギッシュなこの大曲に挑みたいと考えています。
「二人のヴォルフガングの競演」
かねてより切望し、温めてきたこの企画を、モーツァルト愛好会というこれ以上ないほど相応しい場において実現できることを、大変嬉しく光栄に思っています。
悲しいことややるせないことも多い昨今、世紀を超えて息づく芸術作品たちが、皆様のせめてもの安らぎとなりますように。心より願いつつ、ご来場をお待ち申し上げております。」
※会員以外の方も、お気軽にご参加ください。例会の詳細はこちらへ
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